<管理人より>
皆様お元気でしょうか?
私はというと、公私共に色んなことが立て続けにあり
なかなか更新できなかったことを、ここに深くお詫び申し上げます。

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● 初案内 (中間省略編) その1 ●第27話


よいこ不動産では、土曜・日曜の販売日は営業マンみんなでジャンケンをし
接客順番を決めています。第2話でお話したように、朝一番のチラシ反響の
お客様は、成約率が断然といいのです。
今日は土曜日。
まだまだ勉強中の私ですが、山本部長からジャンケンに加わるように
言い渡されました。
昔からジャンケンの強い私は、必然的に1番接客を確保しました。
そしてドキドキしながら、反響を待ってると・・

1本の電話が鳴った。  トゥルルルル〜

私    「はい!お電話ありがとうございます!住まいのよいこです!」

お客様  「あ・すみません。。チラシ見たのですが・・・」

と、弱々しい声でのお問い合わせです。
山本部長が常日頃「気の弱そうな客は決まるでぇぇぇ」と言ってたので
私は内心「やったぁ」とドキドキしながら会話を進めていきました。

私    「チラシご覧になられたのですね?ありがとうございます!」
     「で、どちらの物件がお気に止まったのでしょうか?」

お客様  「はい・・藤田町5丁目の1680万円の物件ですが・・・・・」

おお!これは森脇さんとこの物件やん!
早速おでましかぁ〜?
なんて、ドキドキ感からわくわく感に変わった私でした。

私    「あぁ、藤田町の物件ですね?もう朝からバンバン問い合わせがありますよ・・」

と言いながら、僕もこんな見え透いた嘘がさらりと出てきた自分にびっくり
していました。

お客様  「・・そうですか・・じゃあ、もう・・売れそうなんですね・・」

私    「いえいえ^^今日からの販売物件ですから、まだ問い合わせだけですよ」
     「でも、これだけ問い合わせがあると、すぐなくなるかもですね・・」
     「あ、そうだ!もしよろしければ、今から見にいきませんか?」

等々、覚えた営業トークをかまし、楽々と案内を取れることができました。
そのことを部長に報告すると。。

私    「部長〜!即案(即座に案内すること)がとれましたぁ〜」

部長   「おおっ!やったの!・・でも富ちゃん初めてやな?
      で、どこの物件や?」

私    「藤田町の1680万円。森脇さんとこですわ。」

それを聞いた田山係長は・・

田山   「ほう、部長〜!なんならわしが同行しまひょか?」

部長   「おお、そやの。ただし、ヘルプ(運転手)に徹してろよ。
      よーするに助言一切なしで。」

田山   「なんでですのん?富ちゃん初めてやし、かわいそうですやん・」

部長   「あのな、富ちゃんのことどー思ってる?」

田山   「ん〜・・『なんで?なんで?』ってうるさい時ありまんな・・」
     「でも、それは知識を吸収しようとする前向きな姿勢でもありまんな」

部長   「そや、めっちゃ前向きなやっちゃ!
      それにな、富ちゃんな、お前らの行動や言動をやな、じっくり
      観察しとるで。おまけに大切な事はこそっとメモってるで。」

田山   「め・・メモッてるんでっか?・・知らんかったわ・・
      なんか富ちゃんって、今までにうちに居たタイプの営業マン
      やないですな・・」

部長   「そや、そういうことや!だから、今までお前らのことを
      どれだけ盗んだか見てみたいねん。」

田山   「なるほど・・・わかりやした!ほな今回は契約は駄目でも
      文句なしですな。がははは!」

部長   「ぶふふ。わからんでぇ〜何事も見てみんことにはな。」

と、私は田山さんの同行でお客様をはじめて案内することになりました。
でも、田山さんからは「言っとくが、一言も助言せーへんからな」と
言われたので、とても不安で初めて胃痛みたいなのを感じました。

つづく。

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